身元保証人制度は江戸時代の「人情」と呼ばれる制度に由来するようです。
もちろん、現代も就職の時には会社から「身元保証人」を立てるように要求される場合があります。
そして、その立場は「身元保証法」によって守られています。
身元保証人の保障期間は上限が5年と制定されており、期間を定めない場合には3年となっています。(ただし、商工業見習いは5年)
これは、会社側としては3年従業員を雇用すれば、その従業員の人間性や生活、態度といった側面を知ることができ、信用できるかどうかの判断をできるとしているためです。
そして、最長でも5年を過ぎれば身元保証人から契約解除することを保証しています。
このように身元保証法では、長い期間人を拘束する事は不当と規定いるのですが、会社が「更新する」という特約を定めていることも多いようです。
これは身元保証法第2条の趣旨を無視する内容となり、こうした自動更新は身元保証人にとっては不利益になる特約でもあります。
このような更新は身元保証法第6条により、無効とされるべきものでしょう。
労働者が業務において会社に損害を与えた場合には、身元保証人は会社から損害賠償請求を受ける可能性があります。
しかし、そうした請求に対しても身元保証法は裁量権を規定しています。
たとえ労働者に過失があったとしても、労働者への監督に関する会社の過失はなかったか、また労働者の任務・身上の変化などがなかったかどうかも考慮されます。
そして、身元保証人が保証するにいたった事情もポイントとなります。
もし、身元保証人が請求を受けたとしてもこうした事情は責任を軽減する材料となるようです。
このような酌量は、実際の裁判でも身元保証人の責任の軽減の判例となっています。
労働者が不誠実である、または任務地が変更する場合には会社が身元保証人に通知することも義務付けています。
このように身元保証人が責任を負う可能性がある場合は、会社に対して身元保証人は解約することもできます。
そして身元保証人が死亡した場合には、別段の事情がなければ相続人に責任負担が及ぶこともありません。
ただし、相続開始前に発生した損害賠償請求は相続人に及ぶこととなるので注意が必要です。